腹腔鏡下に切除した腸重積合併回腸脂肪腫の1例
症例は52歳の女性. 半年前から右下腹部に鈍痛を自覚していた. 大腸内視鏡検査で, 上行結腸内に4 cm大の回腸粘膜下腫瘍が重積していた. 腹部CTでは上行結腸にtarget appearanceを認め, 先進部には4 cmの内部が均一な脂肪濃度を呈する円形な腫瘤を認めた. 以上から回腸脂肪腫による腸重積と診断, 腹腔鏡下回腸盲部切除術を施行した. 術中所見では, 回腸末端が上行結腸内に重積しており, 先進部には鶏卵状の腫瘤を認めた. 腸重積を発症した小腸脂肪腫に対し, 近年腹腔鏡下切除の報告例が増加している. 本疾患は術前診断が可能で, 腹腔鏡下結腸切除と同様の手技で手術ができるので, 腹腔...
Saved in:
Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 63; no. 3; pp. 243 - 247 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.08.2013
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1343-2826 1881-1191 |
DOI | 10.2974/kmj.63.243 |
Cover
Summary: | 症例は52歳の女性. 半年前から右下腹部に鈍痛を自覚していた. 大腸内視鏡検査で, 上行結腸内に4 cm大の回腸粘膜下腫瘍が重積していた. 腹部CTでは上行結腸にtarget appearanceを認め, 先進部には4 cmの内部が均一な脂肪濃度を呈する円形な腫瘤を認めた. 以上から回腸脂肪腫による腸重積と診断, 腹腔鏡下回腸盲部切除術を施行した. 術中所見では, 回腸末端が上行結腸内に重積しており, 先進部には鶏卵状の腫瘤を認めた. 腸重積を発症した小腸脂肪腫に対し, 近年腹腔鏡下切除の報告例が増加している. 本疾患は術前診断が可能で, 腹腔鏡下結腸切除と同様の手技で手術ができるので, 腹腔鏡下手術の良い適応である. |
---|---|
ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
DOI: | 10.2974/kmj.63.243 |