脳静脈血栓症を契機にバセドウ病と診断された1例

症例は71歳男性.主訴は突然発症の右上肢麻痺,頭部MRI画像で両側頭頂部に異常信号を認め,脳血管障害が疑われ入院した.頭部CT venography(CTV)で上矢状静脈洞内に血栓を認め,脳静脈血栓症(cerebral venous thrombosis; CVT)と診断した.血栓性素因として凝固活性第8因子の亢進と甲状腺機能の亢進が明らかとなり,甲状腺刺激ホルモン受容体抗体が陽性であったため,CVTの発症にバセドウ病が関与したと考えられた....

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Published in臨床神経学 Vol. 58; no. 11; pp. 696 - 699
Main Authors 長谷川, 泰弘, 大島, 淳, 今井, 健
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2018
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-001212

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Summary:症例は71歳男性.主訴は突然発症の右上肢麻痺,頭部MRI画像で両側頭頂部に異常信号を認め,脳血管障害が疑われ入院した.頭部CT venography(CTV)で上矢状静脈洞内に血栓を認め,脳静脈血栓症(cerebral venous thrombosis; CVT)と診断した.血栓性素因として凝固活性第8因子の亢進と甲状腺機能の亢進が明らかとなり,甲状腺刺激ホルモン受容体抗体が陽性であったため,CVTの発症にバセドウ病が関与したと考えられた.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-001212