抗微生物薬の適正使用を目指した臨床研究の推進
「1. はじめに」薬剤耐性(antimicrobial resistance: AMR)の問題は, 世界規模で公衆衛生上の大きな脅威となっている. AMRに対して有効な対策がとられなければ, 薬剤耐性菌感染症による死亡者が増加の一途をたどり, 社会経済的にも大きな影響を与えることが危惧されている. わが国では2016年にAMR対策アクションプラン(2016 - 2020)が発表され, 積極的にこの問題に取り組む姿勢が明確に示された. 診療報酬においても2018年度改定の抗菌薬適正使用支援加算など, 病院内での抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship: AS)を評価...
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| Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 144; no. 11; pp. 969 - 972 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.11.2024
日本薬学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
| DOI | 10.1248/yakushi.24-00133 |
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| Summary: | 「1. はじめに」薬剤耐性(antimicrobial resistance: AMR)の問題は, 世界規模で公衆衛生上の大きな脅威となっている. AMRに対して有効な対策がとられなければ, 薬剤耐性菌感染症による死亡者が増加の一途をたどり, 社会経済的にも大きな影響を与えることが危惧されている. わが国では2016年にAMR対策アクションプラン(2016 - 2020)が発表され, 積極的にこの問題に取り組む姿勢が明確に示された. 診療報酬においても2018年度改定の抗菌薬適正使用支援加算など, 病院内での抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship: AS)を評価する仕組みが整備されてきた. AMR対策アクションプランでは, このような実態を踏まえ, 抗菌薬の使用量減や薬剤耐性率の改善など, 具体的な数値目標が定められ, 2023年に改訂版が策定されている. |
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| ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
| DOI: | 10.1248/yakushi.24-00133 |