地域連携による感染症対策への取り組み
「1. はじめに」 近年, 抗菌薬の開発が停滞している状況において耐性菌が増加している. 医療施設において, 耐性菌を広げない感染制御活動としてinfection control team (ICT)があり, 耐性菌を作らない感染症治療活動としてantimicrobial stewardship team (AST)がある. ICTとASTは連携をとりながら耐性菌伝播抑制や抗菌薬適正使用に取り組んでいる. また, 患者の施設間移動が常に認められる地域の医療機関と連携することも重要であり, 感染制御対策や抗菌薬の使用動向, 抗菌薬感受性率などについて, 互いに情報を共有しながら, 最善の医療を提...
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          | Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 7; pp. 905 - 908 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 日本薬学会
    
        01.07.2020
     日本薬学会  | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0031-6903 1347-5231  | 
| DOI | 10.1248/yakushi.19-00255-4 | 
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| Summary: | 「1. はじめに」 近年, 抗菌薬の開発が停滞している状況において耐性菌が増加している. 医療施設において, 耐性菌を広げない感染制御活動としてinfection control team (ICT)があり, 耐性菌を作らない感染症治療活動としてantimicrobial stewardship team (AST)がある. ICTとASTは連携をとりながら耐性菌伝播抑制や抗菌薬適正使用に取り組んでいる. また, 患者の施設間移動が常に認められる地域の医療機関と連携することも重要であり, 感染制御対策や抗菌薬の使用動向, 抗菌薬感受性率などについて, 互いに情報を共有しながら, 最善の医療を提供することが求められる. 一方, 2012年の診療報酬改定において算定可能となった感染防止対策加算1では, 感染防止対策に従事する医師や看護師, 薬剤師, 臨床検査技師でICTを組織し, 定期的な院内巡回, 感染事例の把握, 感染防止対策の把握及び指導を行うこと等が求められている. | 
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| ISSN: | 0031-6903 1347-5231  | 
| DOI: | 10.1248/yakushi.19-00255-4 |