中規模市中病院のAST活動と薬学生教育に対する薬剤師の役割

「はじめに」わが国の中小病院のantimicrobial stewardship team(AST)では, 感染症専門医が不在, そして医師と薬剤師は専従ではなく専任であることが多く, 多職種が連携してAST活動を補完している. 成果指標改善に向けた多職種連携活動ができる薬剤師の育成が求められる. したがって, 本稿では中規模市中病院のAST活動と薬学生教育に対する薬剤師の役割について述べたい. 「1. AST活動の課題」抗菌薬に対する耐性菌は世界で拡大しつつあり, 抗菌薬適正使用に関する取り組み(antimicrobial stewardship; AS)がなされているものの, いまだ十分と...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 141; no. 11; pp. 1261 - 1265
Main Authors 片山, 歳也, 松田, 浩明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.11.2021
日本薬学会
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.21-00107-4

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Summary:「はじめに」わが国の中小病院のantimicrobial stewardship team(AST)では, 感染症専門医が不在, そして医師と薬剤師は専従ではなく専任であることが多く, 多職種が連携してAST活動を補完している. 成果指標改善に向けた多職種連携活動ができる薬剤師の育成が求められる. したがって, 本稿では中規模市中病院のAST活動と薬学生教育に対する薬剤師の役割について述べたい. 「1. AST活動の課題」抗菌薬に対する耐性菌は世界で拡大しつつあり, 抗菌薬適正使用に関する取り組み(antimicrobial stewardship; AS)がなされているものの, いまだ十分とは言えず, アジア圏のASの取り組みは十分でないことが指摘されており, 専門スタッフが不足, 環境整備や教育体制が不十分である. その理由としては, 経済や人材育成の課題も含まれる.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.21-00107-4