大学体育のADDIEモデルに基づく柔道授業の有効性の検証
「I 緒言」大学教育における課題として, 中央教育審議会(2008)は「学士課程教育の構築にむけて」の答申のなかで "学士力" をキーワードとして提示した. これに伴って, 学修成果, つまり学生が大学の授業によってどのような知識・技能を獲得したか, 何ができるようになったかという点を明確に示すことが高等教育政策にも反映されることとなり, "高等教育の質保証" が社会からの関心の的となっている. この潮流は, 大学教育の一端を担う大学体育においてもあてはまる. 学修成果を高めるためには, 授業設計が重要となる. とりわけ大学教育は, 中等教育までと異なり...
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Published in | 体育学研究 Vol. 65; pp. 775 - 792 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2020
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.20015 |
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Summary: | 「I 緒言」大学教育における課題として, 中央教育審議会(2008)は「学士課程教育の構築にむけて」の答申のなかで "学士力" をキーワードとして提示した. これに伴って, 学修成果, つまり学生が大学の授業によってどのような知識・技能を獲得したか, 何ができるようになったかという点を明確に示すことが高等教育政策にも反映されることとなり, "高等教育の質保証" が社会からの関心の的となっている. この潮流は, 大学教育の一端を担う大学体育においてもあてはまる. 学修成果を高めるためには, 授業設計が重要となる. とりわけ大学教育は, 中等教育までと異なり学習指導要領のようなガイドラインが制定されていないことから授業者の裁量が大きく関与する. つまり大学教育を改善するためには授業者の授業設計力および教授能力を高める必要がある. このような必要性から, 教育工学で提唱されているインストラクショナル・デザイン理論(以下「ID理論」と略す)が注目を集めている. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.20015 |