体つくり運動における大きなボールを用いた段階的な指導方法

「I 緒言」「つまづいた時など, とっさに手が出ず, 頭や顔に直接ケガをする」という子どもが指摘されてから長い年月が経つ. 近年の「子どものからだの調査」においても依然として, 「つまづいてよく転ぶ」「転んで手が出ない」という子どもが報告され, 「転んだ時の身の守り方が下手になっていること」も指摘されている. さらに, 武藤は, 子どもの転倒について, 「発達に伴って本来発揮されなければならない身体機能が身体活動という刺激の不足により, 十分に働かずに結果として起こる」とし, 「幼い頃から, テレビゲーム, マンガ, 音楽プレイヤー等に親しみ, 室内遊びが主体で身体活動の不足した状況が続けば,...

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Published in体育学研究 Vol. 66; pp. 191 - 205
Main Authors 長谷川, 聖修, 田村, 元延
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会 2021
日本体育学会
Subjects
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.19119

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Summary:「I 緒言」「つまづいた時など, とっさに手が出ず, 頭や顔に直接ケガをする」という子どもが指摘されてから長い年月が経つ. 近年の「子どものからだの調査」においても依然として, 「つまづいてよく転ぶ」「転んで手が出ない」という子どもが報告され, 「転んだ時の身の守り方が下手になっていること」も指摘されている. さらに, 武藤は, 子どもの転倒について, 「発達に伴って本来発揮されなければならない身体機能が身体活動という刺激の不足により, 十分に働かずに結果として起こる」とし, 「幼い頃から, テレビゲーム, マンガ, 音楽プレイヤー等に親しみ, 室内遊びが主体で身体活動の不足した状況が続けば, 本来発達するはずの運動機能, 感覚機能が十分に働かず, とっさの際に自分の身体を適切に防御することができないために, 転倒し大ケガをする事態が生まれる」と指摘している.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.19119