進行肺がん患者に対する Paclitaxel-Carboplatin 併用療法時のG-CSF 投与に影響を及ぼす要因に関する調査

「緒言」 厚生労働省の統計調査(1958-2004年)によると, 国内での肺がんの部位別がん死亡者数は第1位(2004年), 罹患患者数は第2位(2000年)であり, いずれも20年前と比較して大幅に増加している. 肺がんの組織型分類では, 非小細胞肺がんが全体の約80%と大部分を占めているが, 非小細胞肺がんに対する化学療法として, パクリタキセル(以下, PTXと略す)とカルボプラチン(以下, CBDCAと略す)の併用療法(以下, TJ療法と略す)が標準療法の一つ1-3)として, 多くの患者に対して実施されている. TJ療法では多彩な副作用の発現が知られているが, 中でも好中球減少症は,...

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Published in医療薬学 Vol. 34; no. 4; pp. 361 - 365
Main Authors 谷沢, 克弥, 早瀬, 邦夫, 寺町, ひとみ, 土屋, 照雄, 桐山, 佳子, 加藤, 落実, 新谷, 俊一, 伊藤, 善規
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2008
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.34.361

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Summary:「緒言」 厚生労働省の統計調査(1958-2004年)によると, 国内での肺がんの部位別がん死亡者数は第1位(2004年), 罹患患者数は第2位(2000年)であり, いずれも20年前と比較して大幅に増加している. 肺がんの組織型分類では, 非小細胞肺がんが全体の約80%と大部分を占めているが, 非小細胞肺がんに対する化学療法として, パクリタキセル(以下, PTXと略す)とカルボプラチン(以下, CBDCAと略す)の併用療法(以下, TJ療法と略す)が標準療法の一つ1-3)として, 多くの患者に対して実施されている. TJ療法では多彩な副作用の発現が知られているが, 中でも好中球減少症は, 治療のスケジュールへの影響だけでなく, 患者の予後を悪化させる可能性があり, 最も注意が必要な副作用と思われる. Granulocytes-Colony Stimulating Factor(以下, G-CSFと略す)は好中球減少症に対する有効な治療薬であり, がん化学療法の実施時は好中球数のモニター下で適正な投与管理が行われている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.34.361