メンタルヘルス不調者の事例性に基づく対応ツールの開発
「背景」メンタルヘルス不調を抱える労働者に対応し適切な支援をすることは産業保健スタッフの重要な業務である. 平成25年度の労働安全衛生調査では, メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者がいる事業所の割合は事業所規模1,000人以上の事業所は88.4%であり前年度と比べて上昇し, 精神障害等の労災補償の支給認定件数は平成24年度から400件台で推移し平成29年度初めて500件を超え増加傾向にある. メンタルヘルス不調者の事例対応に要する業務は産業保健スタッフの業務のなかで大きなウェイトをしめている. またメンタルヘルス不調者の事例対応は, 身体疾患に比べて1例の対応に多くの...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 62; no. 1; pp. 25 - 44 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本産業衛生学会
20.01.2020
日本産業衛生学会 |
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ISSN | 1341-0725 1349-533X |
DOI | 10.1539/sangyoeisei.2019-004-S |
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Summary: | 「背景」メンタルヘルス不調を抱える労働者に対応し適切な支援をすることは産業保健スタッフの重要な業務である. 平成25年度の労働安全衛生調査では, メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者がいる事業所の割合は事業所規模1,000人以上の事業所は88.4%であり前年度と比べて上昇し, 精神障害等の労災補償の支給認定件数は平成24年度から400件台で推移し平成29年度初めて500件を超え増加傾向にある. メンタルヘルス不調者の事例対応に要する業務は産業保健スタッフの業務のなかで大きなウェイトをしめている. またメンタルヘルス不調者の事例対応は, 身体疾患に比べて1例の対応に多くの時間を要することが多いと指摘されており, 効率的かつ効果的な支援を行う必要があると考えられる. 効率的かつ効果的な支援を行うために, 医療分野ではクリニカルパスが導入されている. |
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ISSN: | 1341-0725 1349-533X |
DOI: | 10.1539/sangyoeisei.2019-004-S |