ドライクリーニング処理後衣類からの残留溶剤について
環境汚染物質となるドライクリーニング処理後衣類に残留する溶剤の測定を実施した. 石油系ドライクリーニング剤の成分をガスクロマトグラフ質量分析計で分析した結果, その主要3成分はノナン, デカン, ウンデカンであった. ドライクリーニング処理後衣類の残留成分からも同一の主要3成分が検出された. ドライクリーニング処理後衣類(ウール製ズボン約480g)から5日間に放散された, 主要3成分の総量はノナン0.73mg, デカン1.53mg, ウンデカン1.09mgであった. それぞれの5日目の発生量は, 初日の発生量の5%(ノナン), 18%(デカン), 32%(ウンデカン)であった。さらに各残留溶剤...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 41; no. 2; pp. 24 - 29 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本産業衛生学会
1999
日本産業衛生学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1341-0725 1349-533X |
DOI | 10.1539/sangyoeisei.KJ00002552096 |
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Summary: | 環境汚染物質となるドライクリーニング処理後衣類に残留する溶剤の測定を実施した. 石油系ドライクリーニング剤の成分をガスクロマトグラフ質量分析計で分析した結果, その主要3成分はノナン, デカン, ウンデカンであった. ドライクリーニング処理後衣類の残留成分からも同一の主要3成分が検出された. ドライクリーニング処理後衣類(ウール製ズボン約480g)から5日間に放散された, 主要3成分の総量はノナン0.73mg, デカン1.53mg, ウンデカン1.09mgであった. それぞれの5日目の発生量は, 初日の発生量の5%(ノナン), 18%(デカン), 32%(ウンデカン)であった。さらに各残留溶剤の半減期はノナン1.0日, デカン1.7日, ウンデカン2.7日であった. |
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ISSN: | 1341-0725 1349-533X |
DOI: | 10.1539/sangyoeisei.KJ00002552096 |