外付けスネアガイドチューブで摘除した気管支内異物

背景.輸血用チューブをスネアガイドチューブとして軟性気管支鏡に外付けして気管支内異物を摘除し得た気管支異物の2例を経験した。症例.異物はいずれも歯冠で,直径20および25mmと大きく,また気管支内に嵌頓していたため通常の生検鉗子では把持できず,ワイヤーバスケット鉗子でも収納できなかった。そこで,気管支鏡に輸血用チューブをくくりつけた新たな鉗子チャンネルを作製し,通常の鉗子口から鋭匙鉗子で異物をかき出すように持ち上げながら,新たな鉗子チャンネルから挿入した胃内視鏡下粘膜切除術用のスネアで異物を把持することによって異物の摘除に成功した。ガイドチューブを外付けしたことで気管支鏡の操作性を損なうことは...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 25; no. 1; pp. 46 - 49
Main Authors 杉野, 圭史, 高木, 啓吾, 山田, 浩之, 北條, 貴子, 外山, 勝弘, 木村, 一博, 廣井, 眞弓, 中田, 正幸, 佐野, 剛, 梁, 英富, 磯部, 和順
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2003
日本気管支学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.25.1_46

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Summary:背景.輸血用チューブをスネアガイドチューブとして軟性気管支鏡に外付けして気管支内異物を摘除し得た気管支異物の2例を経験した。症例.異物はいずれも歯冠で,直径20および25mmと大きく,また気管支内に嵌頓していたため通常の生検鉗子では把持できず,ワイヤーバスケット鉗子でも収納できなかった。そこで,気管支鏡に輸血用チューブをくくりつけた新たな鉗子チャンネルを作製し,通常の鉗子口から鋭匙鉗子で異物をかき出すように持ち上げながら,新たな鉗子チャンネルから挿入した胃内視鏡下粘膜切除術用のスネアで異物を把持することによって異物の摘除に成功した。ガイドチューブを外付けしたことで気管支鏡の操作性を損なうことはなく,合併症も認められなかった。結論.本法は安全な手技であり,大きな異物敵除に有用な方法と考えられた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.25.1_46