仮想気管支鏡によるナビゲーション下で極細径気管支鏡を使用して術前バリウムマーキングを行った肺癌の2症例

背景.肺末梢小型病変に対して胸腔鏡補助下手術を行う際,直視下で病変の位置を確認できない場合があり,病変の位置確認や切除範囲の決定のため,術前にマーキングが必要となる.従来の経皮的なマーキングでは気胸,出血などの合併症を引き起こす危険が高く,病変の部位によっては隣接する他臓器の影響で穿刺が制限される場合もある.症例.肺末梢小型病変を有する2症例に対して,仮想気管支鏡によるナビゲーション下で極細径気管支鏡を使用した術前バリウムマーキングを行った.結果.2病変に対して合計5箇所のマーキングを行った.胸腔鏡補助下手術の際には透視下でマーキングの描出は良好であり,胸膜直下のバリウムについては肉眼的にも確...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 27; no. 2; pp. 139 - 143
Main Authors 西村, 正治, 小野寺, 祐也, 朝比奈, 肇, 菊地, 英毅, 品川, 尚文, 山崎, 浩一, 猪村, 帝, 浅野, 文祐
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2005
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.27.2_139

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Summary:背景.肺末梢小型病変に対して胸腔鏡補助下手術を行う際,直視下で病変の位置を確認できない場合があり,病変の位置確認や切除範囲の決定のため,術前にマーキングが必要となる.従来の経皮的なマーキングでは気胸,出血などの合併症を引き起こす危険が高く,病変の部位によっては隣接する他臓器の影響で穿刺が制限される場合もある.症例.肺末梢小型病変を有する2症例に対して,仮想気管支鏡によるナビゲーション下で極細径気管支鏡を使用した術前バリウムマーキングを行った.結果.2病変に対して合計5箇所のマーキングを行った.胸腔鏡補助下手術の際には透視下でマーキングの描出は良好であり,胸膜直下のバリウムについては肉眼的にも確認が可能であった.術後診断は2症例とも肺腺癌であった.結論.当方法は肺末梢小型病変に対する胸腔鏡補助下手術時の病変の位置確認や切除範囲の確定に有用と考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.27.2_139