肺末梢病変に対するガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)の応用

背景. 以前我々は直径30mm以下の肺末梢病変に対し1.4mm径超音波プローブ(XUM-S20-17R, オリンパス)を用いたEBUS-GSガイド下経気管支生検を施行し, 24病変中19病変(79%)がエコー下に確認可能であり, 14病変(58%)で細胞病理学的確定診断に至ったことを報告した. しかし, キュレット型誘導子の操作性が悪い, 検体量が不十分な症例があるなどの問題点があった. 目的. 問題点を改善するために誘導子に改良を加え, また症例によっては1.7mm径超音波プローブ(UM-S20-20R, オリンパス)を用いたEBUS-GSを施行することとし, 肺末梢病変の経気管支生検に対す...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 27; no. 1; pp. 43 - 49
Main Authors 西村, 正治, 小西, 純, 菊地, 順子, 朝比奈, 肇, 猪村, 帝, 菊地, 英毅, 品川, 尚文, 小野寺, 裕也, 山崎, 浩一, 横内, 浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2005
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.27.1_43

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Summary:背景. 以前我々は直径30mm以下の肺末梢病変に対し1.4mm径超音波プローブ(XUM-S20-17R, オリンパス)を用いたEBUS-GSガイド下経気管支生検を施行し, 24病変中19病変(79%)がエコー下に確認可能であり, 14病変(58%)で細胞病理学的確定診断に至ったことを報告した. しかし, キュレット型誘導子の操作性が悪い, 検体量が不十分な症例があるなどの問題点があった. 目的. 問題点を改善するために誘導子に改良を加え, また症例によっては1.7mm径超音波プローブ(UM-S20-20R, オリンパス)を用いたEBUS-GSを施行することとし, 肺末梢病変の経気管支生検に対するEBUS-GSの有用性を再検討した. 対象. 2003年7月から2004年5月までに当科にてEBUS-GSガイド下経気管支生検を施行した肺末梢病変患者, 連続55名58病変(平均径は24.0±11.5mm). 結果. 50例(86.2%)で病変の描出が可能であり, 41例(70.7%)で細胞病理学的確定診断がなされた. またエコーで描出できた病変に限ると悪性病変37例のうち35例(94.6%)が確定診断可能であり, 良性病変13例のうち6例(46.2%)で確定診断に至った. 1.4mm径EBUS-GSでは改良型キュレット型誘導子は気管支を選択する際の操作性も良好で, 超音波プローブの誘導に有用であった. 1.7mm径プローブを用いたEBUS-GSは1.4mm径プローブを用いたEBUS-GSに比べて病理組織学的診断に至る割合が高く, 特に良性病変で有用であると考えられた. 結論. 肺末梢病変診断に際し, 改良型キュレットを用いたEBUS-GSガイド下経気管支生検は有用であると考えられた. また, 症例にあわせて1.4mm径と1.7mm径の超音波プローブを使い分けることも重要と考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.27.1_43