外傷を契機に発見された気管憩室の1例

背景.外傷を契機に発見された気管憩室の1例を報告する.症例. 50歳女性.交通外傷のため救急外来に搬送され, CTで傍気管に気腔を認め,気管損傷の可能性が否定できなかった.気管支鏡検査で,声帯下4 cmの上部気管の気管軟骨部と膜様部の移行部に陥凹を認め,気管憩室と診断した.結論.気管憩室は非常に稀であるが,外傷で頸部に嚢胞を認めた場合は,気管損傷,食道損傷とともに鑑別に挙げる必要がある.しかし稀な気管憩室が偶然合併していることもあり,留意しておくべきである....

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 36; no. 1; pp. 59 - 62
Main Authors 中崎, 博文, 磯和, 理貴, 徳安, 宏和, 福嶋, 健人, 岡部, 亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2014
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.36.1_59

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Summary:背景.外傷を契機に発見された気管憩室の1例を報告する.症例. 50歳女性.交通外傷のため救急外来に搬送され, CTで傍気管に気腔を認め,気管損傷の可能性が否定できなかった.気管支鏡検査で,声帯下4 cmの上部気管の気管軟骨部と膜様部の移行部に陥凹を認め,気管憩室と診断した.結論.気管憩室は非常に稀であるが,外傷で頸部に嚢胞を認めた場合は,気管損傷,食道損傷とともに鑑別に挙げる必要がある.しかし稀な気管憩室が偶然合併していることもあり,留意しておくべきである.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.36.1_59