幼児用主張行動尺度作成の試み――信頼性と妥当性の検討

本研究の目的は,子ども用主張行動尺度を幼児用に改編し,その信頼性と妥当性を検討することであった。まず,研究1では再テスト信頼性の確認を行った。調査対象者は,270名(年中児113名,年長児157名)であった。因子分析の結果から,1因子構造が確認され,再テスト信頼性の結果も有意な相関が得られた。研究2では,27名の年長児(男児14名,女児13名)を対象に,アサーションと理論的関連が予想される共感性との相関を算出することにより基準関連妥当性を確認した。その結果,アサーションと共感性との相関関係が確認された。研究1と研究2の結果より,作成した幼児用主張行動尺度は一定の信頼性と妥当性が確保された。...

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Published inパーソナリティ研究 Vol. 28; no. 3; pp. 233 - 242
Main Authors 森, 司朗, 幾留, 沙智, 井福, 裕俊, 畠中, 智惠, 中本, 浩揮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本パーソナリティ心理学会 01.03.2020
Subjects
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ISSN1348-8406
1349-6174
DOI10.2132/personality.28.3.11

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Summary:本研究の目的は,子ども用主張行動尺度を幼児用に改編し,その信頼性と妥当性を検討することであった。まず,研究1では再テスト信頼性の確認を行った。調査対象者は,270名(年中児113名,年長児157名)であった。因子分析の結果から,1因子構造が確認され,再テスト信頼性の結果も有意な相関が得られた。研究2では,27名の年長児(男児14名,女児13名)を対象に,アサーションと理論的関連が予想される共感性との相関を算出することにより基準関連妥当性を確認した。その結果,アサーションと共感性との相関関係が確認された。研究1と研究2の結果より,作成した幼児用主張行動尺度は一定の信頼性と妥当性が確保された。
ISSN:1348-8406
1349-6174
DOI:10.2132/personality.28.3.11