点眼の滴下成功率と滴下部位のビデオ解析

「緒言」点眼薬を用いた薬物治療 (点眼薬物治療) の結果は, 患者の点眼アドヒアランスへの理解の可否, つまり点眼を適切に実施できた状況に影響される. 眼圧降下薬のprostaglandin F2α誘導体点眼薬の使用経験によると, 点眼アドヒアランスに影響する眼の局所への作用の充血, しみる, かすむ等の報告, さらに全身の副作用である気分不良, 傾眠, 頭痛等の報告に加え, 眼周囲の副作用も報告している. 加えて, 眼周囲の外見上の変化である多毛化, 眼瞼色素沈着, 接触性皮膚炎等の報告もある. 点眼薬物治療の効果は, 点眼薬が眼の中に入ったことを前提で評価されるため, これまでは患者への副...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 12; pp. 1455 - 1462
Main Authors 中妻, 章, 高本, 彩音, 徳村, 忠一, 森, 久美子, 池田, 博昭, 飯原, なおみ, 芳地, 一, 二宮, 昌樹, 河野, 清尊, 池田, 純子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.12.2020
日本薬学会
Subjects
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.20-00136

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Summary:「緒言」点眼薬を用いた薬物治療 (点眼薬物治療) の結果は, 患者の点眼アドヒアランスへの理解の可否, つまり点眼を適切に実施できた状況に影響される. 眼圧降下薬のprostaglandin F2α誘導体点眼薬の使用経験によると, 点眼アドヒアランスに影響する眼の局所への作用の充血, しみる, かすむ等の報告, さらに全身の副作用である気分不良, 傾眠, 頭痛等の報告に加え, 眼周囲の副作用も報告している. 加えて, 眼周囲の外見上の変化である多毛化, 眼瞼色素沈着, 接触性皮膚炎等の報告もある. 点眼薬物治療の効果は, 点眼薬が眼の中に入ったことを前提で評価されるため, これまでは患者への副作用の内容, 点眼回数などの用法や点眼を忘れないための知識の評価・向上を行った報告が中心になっている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.20-00136