がん患者の健康食品摂取に関連した有害事象の症例報告に関するシステマティックレビュー
「緒言」 「相補(補完)・代替医療(complementary and alternative medicine; CAM)」とは, 米国国立補完統合衛生センターにおいて「一般的に従来の通常医療と見なされていない, さまざまな医学・ヘルスケアシステム, 施術, 生成物質など」と位置付けられている. CAMには様々な種類と分類方法があるが, 厚生労働科学研究「統合医療の情報発信等の在り方に関する調査研究」においては, 「食や経口摂取に関するもの(食事療法・サプリメント・断食療法・ホメオパシー)」「伝統医学, 民間療法(薬事承認されていない漢方医学・中国伝統医学・アーユルベーダ)」等のなんらかの物...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 139; no. 10; pp. 1333 - 1347 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.10.2019
日本薬学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.19-00116 |
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Summary: | 「緒言」 「相補(補完)・代替医療(complementary and alternative medicine; CAM)」とは, 米国国立補完統合衛生センターにおいて「一般的に従来の通常医療と見なされていない, さまざまな医学・ヘルスケアシステム, 施術, 生成物質など」と位置付けられている. CAMには様々な種類と分類方法があるが, 厚生労働科学研究「統合医療の情報発信等の在り方に関する調査研究」においては, 「食や経口摂取に関するもの(食事療法・サプリメント・断食療法・ホメオパシー)」「伝統医学, 民間療法(薬事承認されていない漢方医学・中国伝統医学・アーユルベーダ)」等のなんらかの物質を体外から摂取する方法のほか, 身体への物理的刺激を伴うもの・感覚や環境を利用するもの・その他等に分類されている. 日本国内ではがん患者の約45-54%, 国外では40-95%がCAMを利用しており, がん患者におけるCAMの利用率は他の疾患の患者に比べて高い. がん患者のCAMへの期待として, 腫瘍の抑制や治療, がん治療の補助あるいは副作用の軽減, 精神的な安定, 免疫系の刺激, QOL改善などが挙げられる. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.19-00116 |