福岡大学筑紫病院におけるMethicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) 臨床分離株の検出状況及び各種抗菌薬に対する感受性の推移 2008-2012
「緒言」 Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)は, 病院内における日和見感染症の起炎菌として, 最も重要な耐性菌の1つである. MRSAは, 1961年に初めて英国で分離され, わが国においても1980年代以降その分離率は増加し, 1990年代には本菌による院内感染が大きな社会問題となった. 近年は院内感染対策の充実により, 入院患者より分離される黄色ブドウ球菌中のMRSAの分離頻度は減少傾向にあるとされてきたが, 今なお50%程度を占めている1). さらに, 近年, 院内感染型として知られているhospital-associate...
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| Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 134; no. 2; pp. 269 - 276 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.02.2014
日本薬学会 |
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| ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
| DOI | 10.1248/yakushi.13-00220 |
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| Summary: | 「緒言」 Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)は, 病院内における日和見感染症の起炎菌として, 最も重要な耐性菌の1つである. MRSAは, 1961年に初めて英国で分離され, わが国においても1980年代以降その分離率は増加し, 1990年代には本菌による院内感染が大きな社会問題となった. 近年は院内感染対策の充実により, 入院患者より分離される黄色ブドウ球菌中のMRSAの分離頻度は減少傾向にあるとされてきたが, 今なお50%程度を占めている1). さらに, 近年, 院内感染型として知られているhospital-associated MRSA(HA-MRSA)とは別に, 毒性や抗菌薬感受性の異なるcommunity-associated MRSA(CA-MRSA)が存在し, 市中感染症の起炎菌として注目されている. |
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| ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
| DOI: | 10.1248/yakushi.13-00220 |