骨付き膝蓋腱を用いた前十字靭帯再建術における前方および回旋不安定性評価 ―Open MRIによる定量的検討

【目的】解剖学的設置を目指したACL再建術が近年注目されているが,骨付き膝蓋腱(BTB)でのACL再建術について回旋不安定性を含めた報告は少ない.我々はOpen MRIを用いた方法で,回旋安定性を定量的に評価しており,BTB-ACL再建術後の臨床成績,前方および回旋安定性について検討した.【対象と方法】術後1年以上のBTB-ACL再建18膝を対象とした.平均年齢は25(17~47)歳,全例男性で,脛骨孔はACL stamp中央,大腿骨孔はResident's ridgeの後方,右膝で10時~10時半の位置に設置した.臨床評価,KT-2000に加え,Open MRIを用いて回旋ストレス...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 59; no. 1; pp. 174 - 177
Main Authors 井澤, 敏明, 西村, 須磨子, 田代, 泰隆, 深川, 真吾, 安永, 武史, 松田, 秀一, 橋爪, 誠, 富川, 盛雅, 岩本, 幸英, 田上, 和夫, 三浦, 裕正, 岡崎, 賢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2010
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.59.174

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Summary:【目的】解剖学的設置を目指したACL再建術が近年注目されているが,骨付き膝蓋腱(BTB)でのACL再建術について回旋不安定性を含めた報告は少ない.我々はOpen MRIを用いた方法で,回旋安定性を定量的に評価しており,BTB-ACL再建術後の臨床成績,前方および回旋安定性について検討した.【対象と方法】術後1年以上のBTB-ACL再建18膝を対象とした.平均年齢は25(17~47)歳,全例男性で,脛骨孔はACL stamp中央,大腿骨孔はResident's ridgeの後方,右膝で10時~10時半の位置に設置した.臨床評価,KT-2000に加え,Open MRIを用いて回旋ストレス負荷下に脛骨外顆の前方移動量(ALRI)を計測し,安定性を評価した.【結果】再受傷1膝を除くとLysholm score平均96点,Tegner scoreは術前平均へ改善し,KT-2000患健差1.8mm,ALRI患健差0.1mmと良好な安定性を示した.【結論】BTBによるACL再建術では,良好な前方・回旋安定性の獲得が期待できると考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.59.174