胃がん術後CAPOX療法におけるカペシタビンの残薬評価
「緒言」従来がん薬物療法は入院で行われていたが, 近年は経口抗がん薬や支持療法の発展により外来でのがん薬物療法が主流になっている. 外来がん薬物療法では標準療法の多くに経口抗がん薬が含まれ, 経口抗がん薬の治療は注射剤を用いた治療よりも利便性の点で好まれている. そのため, 今後も経口抗がん薬の使用が増えることが予想される. 一方, 外来での経口抗がん薬治療は, 患者自身が指示された投与期間に, 決められた投与量を内服する必要がある. そこで, 外来での経口抗がん薬治療は, 薬剤師による経口抗がん薬や支持療法薬の服薬指導に加え, 患者が適正に経口抗がん薬を内服できているかのアドヒアランス評価が...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 143; no. 12; pp. 1075 - 1081 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.12.2023
日本薬学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.23-00124 |
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Summary: | 「緒言」従来がん薬物療法は入院で行われていたが, 近年は経口抗がん薬や支持療法の発展により外来でのがん薬物療法が主流になっている. 外来がん薬物療法では標準療法の多くに経口抗がん薬が含まれ, 経口抗がん薬の治療は注射剤を用いた治療よりも利便性の点で好まれている. そのため, 今後も経口抗がん薬の使用が増えることが予想される. 一方, 外来での経口抗がん薬治療は, 患者自身が指示された投与期間に, 決められた投与量を内服する必要がある. そこで, 外来での経口抗がん薬治療は, 薬剤師による経口抗がん薬や支持療法薬の服薬指導に加え, 患者が適正に経口抗がん薬を内服できているかのアドヒアランス評価が重要である. 主なアドヒアランス低下理由の一つは副作用であり, 経口抗がん薬服用患者の残薬理由のうち69.8%が有害事象であることが報告されている. これまでに, がん研究会有明病院 (以下, 当院) の薬剤師外来では, 薬剤師が経口抗がん薬のアドヒアランスを評価し, その低下要因を明らかにしてきた. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.23-00124 |