企業で働く栄養士・管理栄養士の勤務実態と期待される知識・能力に関する調査研究
【目的】栄養士・管理栄養士養成課程卒業者のうち,食品製造業,食品流通業等の企業への就職者について,就業実態を調査し,職場で要求される知識・能力を検討する。 【方法】半構造化面接法による予備調査を経て,本調査では企業で勤務する栄養士・管理栄養士を対象として,デルファイ法による二回連続の質問紙調査を実施した(対象者数は186人および147人)。調査の期間は第一回調査が平成22年4月中旬から6月下旬,第二回調査は,平成22年8月中旬から10月上旬である。第一回,第二回調査を通じて,自由記述回答の分析には,Berelsonの内容分析法を採用した。 【結果】第一回調査は調査対象者186名,回答者数147...
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| Published in | 栄養学雑誌 Vol. 70; no. 3; pp. 173 - 180 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
2012
日本栄養改善学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
| DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.70.173 |
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| Summary: | 【目的】栄養士・管理栄養士養成課程卒業者のうち,食品製造業,食品流通業等の企業への就職者について,就業実態を調査し,職場で要求される知識・能力を検討する。 【方法】半構造化面接法による予備調査を経て,本調査では企業で勤務する栄養士・管理栄養士を対象として,デルファイ法による二回連続の質問紙調査を実施した(対象者数は186人および147人)。調査の期間は第一回調査が平成22年4月中旬から6月下旬,第二回調査は,平成22年8月中旬から10月上旬である。第一回,第二回調査を通じて,自由記述回答の分析には,Berelsonの内容分析法を採用した。 【結果】第一回調査は調査対象者186名,回答者数147名(回収率79%,有効回答141名)であり,第二回調査は調査対象者147名,回答者数83名(回収率56%,有効回答81名)であった。回答者の多くが「販売」,「研究開発」,「営業」等の部署で,栄養や食品に関する情報提供に関わる業務に就いていた。また,内容分析の結果,「職場において栄養士・管理栄養士として求められていると感じる知識・能力」については「コミュニケーション能力・相手の話を聞く,立場を理解する能力」,「栄養・栄養学に関する知識」等の31カテゴリが形成された。 【結論】食品関連の企業で働く栄養士・管理栄養士は,高いコミュニケーション能力,とりわけ栄養・健康に関する専門知識を理解し,わかりやすく伝える能力が期待されることが示唆された。 |
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| ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
| DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.70.173 |