短期間にCA19-9の上昇がみられた黄色肉芽腫性胆嚢炎の1例
「症例」 70歳代男性. 主訴は右季肋部痛で, 200X年軽症の急性胆嚢炎のため当院に第1回入院. 抗生剤投与にて保存的に加療後一旦退院. 4ヵ月後に再度右季肋部痛を自覚し近医で腹部CTを施行. 胆嚢炎の再発と診断された. 胆嚢摘出術の予定であったが, その2ヵ月後の腹部CTにて胆嚢底部の著明な壁肥厚がみられ, また血清CA19-9の上昇(115μ/ml)を認めたため当院第2回入院となった. 第2回入院時血液検査では炎症反応は陰性. 肝胆道系酵素の軽度上昇, 空腹時血糖値の上昇が認められた. CA19-9は外来紹介受診時と比較して466p/mlとさらに上昇していた. 図1に第1回入院時から第2...
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Published in | Tando Vol. 25; no. 2; pp. 245 - 249 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
2011
Japan Biliary Association 一般社団法人 日本胆道学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.25.245 |
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Summary: | 「症例」 70歳代男性. 主訴は右季肋部痛で, 200X年軽症の急性胆嚢炎のため当院に第1回入院. 抗生剤投与にて保存的に加療後一旦退院. 4ヵ月後に再度右季肋部痛を自覚し近医で腹部CTを施行. 胆嚢炎の再発と診断された. 胆嚢摘出術の予定であったが, その2ヵ月後の腹部CTにて胆嚢底部の著明な壁肥厚がみられ, また血清CA19-9の上昇(115μ/ml)を認めたため当院第2回入院となった. 第2回入院時血液検査では炎症反応は陰性. 肝胆道系酵素の軽度上昇, 空腹時血糖値の上昇が認められた. CA19-9は外来紹介受診時と比較して466p/mlとさらに上昇していた. 図1に第1回入院時から第2回入院時にかけての腹部造影CT像の経過を示す. 第1回入院時に目立たなかった胆嚢壁の肥厚は, 胆嚢炎再発時に軽度認められ, 第2回入院時には体部から底部にかけて著明となった. 図2に第2回入院時の腹部CT像を示す. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.25.245 |