400mハードルにおける競技パフォーマンスと体幹部および踏切脚における大腿部の筋横断面積との関係
「I 緒言」 これまで, 陸上競技における各競技種目の身体特性を明らかにした研究が数多く行われてきた(Hirsch et al., 2016 ; 石田ほか, 1992 ; Pipes, 1977). 身長および体重に着目した研究では, 陸上競技種目の中で特に投擲選手が身長および体重において高値を示し, 長距離選手は体重において低値を示している(Pipes, 1977). また, 体格の指標となるBody mass index(BMI)に着目した研究では, トラック種目の中で走行距離が短い競技ほどBMIが高く, 距離が長くなればなるほど低くなることを示している(Sedeaud et al., 2...
Saved in:
| Published in | 体育学研究 Vol. 65; pp. 495 - 505 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本体育学会
2020
日本体育学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
| DOI | 10.5432/jjpehss.19064 |
Cover
| Summary: | 「I 緒言」 これまで, 陸上競技における各競技種目の身体特性を明らかにした研究が数多く行われてきた(Hirsch et al., 2016 ; 石田ほか, 1992 ; Pipes, 1977). 身長および体重に着目した研究では, 陸上競技種目の中で特に投擲選手が身長および体重において高値を示し, 長距離選手は体重において低値を示している(Pipes, 1977). また, 体格の指標となるBody mass index(BMI)に着目した研究では, トラック種目の中で走行距離が短い競技ほどBMIが高く, 距離が長くなればなるほど低くなることを示している(Sedeaud et al., 2014). 競技選手におけるBMIは, 身体の有する筋量を強く反映する(Nevill et al., 2010 ; Watts et al., 2011)ことから, 短距離選手の方が長距離選手と比較して筋量が多いことが示唆される. このような結果が得られる要因として, 例えば短距離や跳躍種目, 投擲種目では単発的もしくは反復的に大きな力発揮が重要な要素となる(稲岡ほか, 1993 ; 吉本ほか, 2015 ; Zaras et al., 2013)一方で, 長距離走では大きな力発揮よりも持久的に力発揮する能力が求められる(Tanaka et al., 1984). |
|---|---|
| ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
| DOI: | 10.5432/jjpehss.19064 |