FOLFOX4療法における遅発性悪心・嘔吐に対する予防療法の有効性の検討
「緒言」 悪心・嘔吐は, がん化学療法に伴う有害事象の1つである. この事象は, 一度経験すると治療に対する不安感の形成, 予測性悪心・嘔吐の誘発につながり, 1)化学療法の継続に影響を及ぼす可能性がある. 患者のquality of life(QOL)を維持するためには, 化学療法初回導入時より適切な支持療法を開始し, 悪心・嘔吐の発現を最小限に抑えながら化学療法を継続していくことが重要であると考えられる. 進行・再発大腸がんに対する標準レジメンの1つであるFOLFOX療法の中心的薬剤oxaliplatinは, 国際標準であるASCO(American Society of Clinical...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 129; no. 8; pp. 949 - 955 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.08.2009
日本薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.129.949 |
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Summary: | 「緒言」 悪心・嘔吐は, がん化学療法に伴う有害事象の1つである. この事象は, 一度経験すると治療に対する不安感の形成, 予測性悪心・嘔吐の誘発につながり, 1)化学療法の継続に影響を及ぼす可能性がある. 患者のquality of life(QOL)を維持するためには, 化学療法初回導入時より適切な支持療法を開始し, 悪心・嘔吐の発現を最小限に抑えながら化学療法を継続していくことが重要であると考えられる. 進行・再発大腸がんに対する標準レジメンの1つであるFOLFOX療法の中心的薬剤oxaliplatinは, 国際標準であるASCO(American Society of Clinical Oncology)やNCCN(National Comprehensive Cancer Network)の制吐療法に関するガイドラインで中等度の催吐性薬剤に分類されており, 急性及び遅発性の悪心・嘔吐に対する制吐剤の予防投与が推奨されている. 2), 3) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.129.949 |