受診指導方法の改善による精査受診率の推移と今後の課題

目的:当センターの受診指導方法の改善による精査受診率(以下,受診率)の推移と受診者の傾向について調査・分析を行い,今後の課題を検討した. 方法:2012年4月から2015年12月末までの受診者のうち,診察時に『要受診』と判定され,受診指導を行なったものを対象とした.対象者をリストアップ後,院内の電子カルテや返信書類にて集計し,受診指導方法の改善を行なった時期と比較した.また,2014年と2015年については項目別や年齢別の受診率も比較した. 結果:2012年の受診率は62.6%であったが徐々に増加し,2015年には84.5%となった.院内診療科に対診依頼したが,他院へ受診先を変更したものの受診...

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Published in人間ドック Vol. 32; no. 1; pp. 33 - 38
Main Authors 土屋, 絵未, 花井, 佑子, 西川, 亜友美, 北村, 育子, 佐々木, 宗子, 坪井, 美加, 木村, 美智子, 田伏, 洋治, 栗林, 幸美, 饗庭, オリエ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本人間ドック学会 2017
日本人間ドック学会
Subjects
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ISSN1880-1021
2186-5027
DOI10.11320/ningendock.32.33

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Summary:目的:当センターの受診指導方法の改善による精査受診率(以下,受診率)の推移と受診者の傾向について調査・分析を行い,今後の課題を検討した. 方法:2012年4月から2015年12月末までの受診者のうち,診察時に『要受診』と判定され,受診指導を行なったものを対象とした.対象者をリストアップ後,院内の電子カルテや返信書類にて集計し,受診指導方法の改善を行なった時期と比較した.また,2014年と2015年については項目別や年齢別の受診率も比較した. 結果:2012年の受診率は62.6%であったが徐々に増加し,2015年には84.5%となった.院内診療科に対診依頼したが,他院へ受診先を変更したものの受診把握は,2012年度が1.2%だったのに対し2015年には8.5%に増加した. 結論:受診率が上昇したのは,受診指導への看護師の介入体制の変更,受診先を変更した場合に医療機関へ提出する紹介状の同時発行,紹介状の末尾に受診有のFAX返信(または郵送)ができるよう返信欄の追加をしたことなど前年の評価を活かし,指導方法の改善や,院外の二次医療機関からの返信率向上のための工夫などを行なった結果と思われる.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.32.33