胆石症研究の歴史と展望

「緒言」胆石症は古くから臨床の場において, また医学研究の対象として注目されてきた疾患であるが, 近年, 病態の解明, 診断と治療の各方面において, 目覚しい画期的な進歩が逐げられ, 新たな関心がよせられている. 胆石症の病態と臨床に関する研究において, 多くの問題が解決されてきたが, なお解決困難な種々の課題が残されている. 現在われわれが全力を傾けて立ち向っている問題について, 遙か以前の先駆者が同じように研究の目標として努力し成果をあげていた事実に気付くことも少なくない. この総会を機会に, 胆石症研究の歴史を整理し, 今後の研究の参考とし, また現在の問題点のいくつかを指摘することとす...

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Published inTando Vol. 4; no. 4; pp. 386 - 395
Main Author 亀田, 治男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 1990
Japan Biliary Association
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando1987.4.4_386

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Summary:「緒言」胆石症は古くから臨床の場において, また医学研究の対象として注目されてきた疾患であるが, 近年, 病態の解明, 診断と治療の各方面において, 目覚しい画期的な進歩が逐げられ, 新たな関心がよせられている. 胆石症の病態と臨床に関する研究において, 多くの問題が解決されてきたが, なお解決困難な種々の課題が残されている. 現在われわれが全力を傾けて立ち向っている問題について, 遙か以前の先駆者が同じように研究の目標として努力し成果をあげていた事実に気付くことも少なくない. この総会を機会に, 胆石症研究の歴史を整理し, 今後の研究の参考とし, また現在の問題点のいくつかを指摘することとする. 「胆石症研究の年代的推移」もとより, 胆石症に関する研究は広汎多岐で, かつ膨大なものであり, そのすべてを限られた紙面にまとめることは不可能であるので, 多くの方々の優れた貴重な業績に触れることができないこと, また私自身のたどった路を意識してまとめたため, 片寄りのあることを予めお断りしておきたい.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando1987.4.4_386