外部圧迫による筋血流量の変化が低強度運動時の筋放電量と最大筋力に及ぼす影響

「I 緒言」ある一定のテンポで運動を実施した時の反復回数(継続時間)は, 運動強度に反比例することが知られている. すなわち, 高強度の運動では可能な反復回数は少なく, 運動強度が低くなればなるほど, その反復回数は増加する. そして, ある一定以下の低強度運動では, 筋のエネルギー源が枯渇するまでその運動を継続することが可能と考えられている(Febbraio et al., 1999). しかし, 活動筋への血流量を制限すると, 先の運動強度と持続時間との関係はくずれ, 運動強度が高い場合には血流制限の影響をほとんど受けないのに対し, 運動強度が低い場合には血流制限の影響を強く受け, 継続時...

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Published in体育学研究 Vol. 56; no. 2; pp. 481 - 489
Main Authors 尾崎, 隼朗, 安部, 孝, 佐藤, 義昭, 坂牧, 美歌子, 小笠原, 理紀, 菅谷, 正人, 安田, 智洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2011
日本体育学会
Subjects
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.10027

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Summary:「I 緒言」ある一定のテンポで運動を実施した時の反復回数(継続時間)は, 運動強度に反比例することが知られている. すなわち, 高強度の運動では可能な反復回数は少なく, 運動強度が低くなればなるほど, その反復回数は増加する. そして, ある一定以下の低強度運動では, 筋のエネルギー源が枯渇するまでその運動を継続することが可能と考えられている(Febbraio et al., 1999). しかし, 活動筋への血流量を制限すると, 先の運動強度と持続時間との関係はくずれ, 運動強度が高い場合には血流制限の影響をほとんど受けないのに対し, 運動強度が低い場合には血流制限の影響を強く受け, 継続時間は短くなる. また, Wernbom et al.(2006)は大腿部に13.5cm幅のカフで外部圧迫(200mmHg)を加えたところ, 最大挙上重量(1RM)の50%強度では反復回数に外部圧迫の影響は観察できなかったが, 1RMの40%以下の強度では外部圧迫によって反復回数が著しく低下したことを報告している.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.10027