同径チューブに異なるサイズの Precise を留置した際の被覆率の検討 : Plaque Protrusion の観点から

【目的】頚動脈ステント留置術における plaque protrusion の対処として,free cell area の小さいステントの選択が効果的であるとされる.Free cell area を小さくするため,目的の血管径より大きいサイズのステントを留置することがあるが,実際に free cell area が小さくなるかは検討されていない.本研究では同一径の模擬血管に径の異なる 3 種類の Precise を留置し,各ステントの被覆率を算出することで,実際に free cell area に差があるかを検討した.【方法】ステント径が 6 mm 径,8 mm 径,10 mm 径の 3 種類の...

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Published in脳血管内治療 Vol. 6; no. 4; pp. 169 - 173
Main Authors 戸田, 博幸, 大谷, 直人, 田邉, 頌章, 森下, 猛史, 鐵尾, 佳章, 増尾, 修, 橋本, 昭宏, 大久保, 英, 佐藤, 文貴, 大渕, 芳雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 2021
日本脳神経血管内治療学会
Subjects
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ISSN2423-9119
2424-1709
DOI10.20626/nkc.oa.2021-0030

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Summary:【目的】頚動脈ステント留置術における plaque protrusion の対処として,free cell area の小さいステントの選択が効果的であるとされる.Free cell area を小さくするため,目的の血管径より大きいサイズのステントを留置することがあるが,実際に free cell area が小さくなるかは検討されていない.本研究では同一径の模擬血管に径の異なる 3 種類の Precise を留置し,各ステントの被覆率を算出することで,実際に free cell area に差があるかを検討した.【方法】ステント径が 6 mm 径,8 mm 径,10 mm 径の 3 種類の Precise を内径が 6 mm の模擬血管に見立てたチューブの中に展開し,デジタルカメラで撮影した.撮影した写真を ImageJ に取り込み,ステントの被覆率を算出した.【結果】各ステントの被覆率は 6 mm 径で 23.82%,8 mm 径で23.05%,10 mm 径で 34.90%であった.【結論】内径が 6 mm のチューブに留置した場合,6 mm 径と 8 mm 径のステントの被覆率に差は認められなかった.10 mm 径のステントは 6 mm 径と 8 mm 径のステントに比べ,有意に被覆率が高かった.
ISSN:2423-9119
2424-1709
DOI:10.20626/nkc.oa.2021-0030