胆道癌におけるFDG-PETの検討
要旨:目的:胆道癌におけるFDG-PETの有用性をretrospectiveに検討した.方法:対象は胆道癌41例(胆管癌22例,胆嚢癌11例,乳頭部癌8例)であり,主病巣の感度,SUVmax値と臨床病理学的因子の比較,偽陰性例の特徴,主病巣以外の集積に関する検討を行った.結果:41例中28例(68.3%)に主病巣の集積を認めた.集積感度は,胆嚢癌100%,乳頭部癌87.5%,胆管癌45.4%であった.集積がみられた28例で,SUVmax値とT,N因子に相関はなかったが,M因子と有意な相関を認めた(p=0.033).胆管癌のSUVmax値は胆嚢癌,乳頭部癌に比べ有意に低かった.胆管癌での偽陰性症...
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Published in | Tando Vol. 25; no. 1; pp. 72 - 78 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
2011
Japan Biliary Association |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.25.72 |
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Summary: | 要旨:目的:胆道癌におけるFDG-PETの有用性をretrospectiveに検討した.方法:対象は胆道癌41例(胆管癌22例,胆嚢癌11例,乳頭部癌8例)であり,主病巣の感度,SUVmax値と臨床病理学的因子の比較,偽陰性例の特徴,主病巣以外の集積に関する検討を行った.結果:41例中28例(68.3%)に主病巣の集積を認めた.集積感度は,胆嚢癌100%,乳頭部癌87.5%,胆管癌45.4%であった.集積がみられた28例で,SUVmax値とT,N因子に相関はなかったが,M因子と有意な相関を認めた(p=0.033).胆管癌のSUVmax値は胆嚢癌,乳頭部癌に比べ有意に低かった.胆管癌での偽陰性症例は平坦浸潤型が多かった.主病巣以外に関して,13例にリンパ節の集積を認め,組織学的検索可能な9例中8例が悪性であった.他臓器集積8例中3例に結腸癌が発見された.まとめ:胆道癌でのFDG-PETの意義として,胆管癌の主病巣指摘のsensitivityは胆嚢癌・乳頭部癌に比べ低いが,遠隔転移や重複癌スクリーニングの有用性が示唆された. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.25.72 |