人間ドック男性受診者における血清LDLコレステロール値と身体特性・生活習慣の関連

目的:人間ドック男性受診者の血清LDLコレステロール(以下,LDL-C)値と身体特性・生活習慣の関連を検討した.方法:2017,2018年度の同時期に当センターを受診した340名を対象とした.LDL-C値140mg/dLをカットオフ値とし,両年度のLDL-C値の変化から維持群,改善群,悪化群,非改善群の4群に分けて検討した.4群間の比較はχ2検定により行い,有意となった項目はBonferroni法により群間比較を行った.また,ロジスティック回帰分析によりLDL-C値140mg/dL未満と各項目との関連を検討した.結果:BMI,体脂肪率,脂肪肝,長期的体重増加,運動習慣,間食習慣において4群間に...

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Published in人間ドック Vol. 37; no. 5; pp. 783 - 791
Main Authors 木下, 美紀, 鈴木, 貞夫, 藤田, 紀乃, 長岡, 芳, 大谷, 隆浩, 和田, 昭彦, 松井, 寛, 大島, 慶太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本人間ドック学会 2023
日本人間ドック学会
Subjects
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ISSN1880-1021
2186-5027
DOI10.11320/ningendock.37.783

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Summary:目的:人間ドック男性受診者の血清LDLコレステロール(以下,LDL-C)値と身体特性・生活習慣の関連を検討した.方法:2017,2018年度の同時期に当センターを受診した340名を対象とした.LDL-C値140mg/dLをカットオフ値とし,両年度のLDL-C値の変化から維持群,改善群,悪化群,非改善群の4群に分けて検討した.4群間の比較はχ2検定により行い,有意となった項目はBonferroni法により群間比較を行った.また,ロジスティック回帰分析によりLDL-C値140mg/dL未満と各項目との関連を検討した.結果:BMI,体脂肪率,脂肪肝,長期的体重増加,運動習慣,間食習慣において4群間に有意な差があった.BMI 25kg/m2以上(以下,肥満),体脂肪率25%超,脂肪肝あり,長期的体重増加ありの割合は非改善群が維持群より高く,運動習慣ありの割合は維持群と改善群が非改善群より高く,間食習慣ありの割合は悪化群が維持群と非改善群より高かった.前年度LDL-C値に基づく層別ロジスティック回帰分析により,前年度140mg/dL未満群は間食習慣ありが有意な負の関連を,140mg/dL以上群は前年度肥満が有意な負の関連を,運動習慣ありが有意な正の関連を示した.結論:間食習慣がある者はLDL-C値が140mg/dL以上に上昇し,非肥満者と運動習慣がある者はLDL-C値が140mg/dL未満に低下することが示唆された.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.37.783