Choledochoceleに合併した広範囲胆管癌の1例

症例は68歳女性.急性胆管炎が疑われ内視鏡的逆行性胆管膵管造影を施行したところ,Vater乳頭部口側隆起の球状隆起を認めた.胆管造影では胆管末端の嚢腫状拡張,および下部胆管から上部胆管にかけての壁不整像,下部胆管に陰影欠損を認めた.経口胆道鏡による観察と胆管生検の結果より,choledochoceleに合併した広範囲胆管癌と診断した.胆汁中アミラーゼ値は2217.0 IU/lと高値を示し,胆管内膵液逆流現象が推測され胆道癌発生の一因となった可能性が示唆された....

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Published inTando Vol. 23; no. 1; pp. 94 - 100
Main Authors 小林, 剛, 澤井, 高志, 中原, 一有, 尾花, 貴志, 高澤, 磨, 藤田, 直孝, 伊藤, 啓, 洞口, 淳, 野田, 裕, 菅野, 良秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 2009
Japan Biliary Association
Subjects
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.23.94

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Summary:症例は68歳女性.急性胆管炎が疑われ内視鏡的逆行性胆管膵管造影を施行したところ,Vater乳頭部口側隆起の球状隆起を認めた.胆管造影では胆管末端の嚢腫状拡張,および下部胆管から上部胆管にかけての壁不整像,下部胆管に陰影欠損を認めた.経口胆道鏡による観察と胆管生検の結果より,choledochoceleに合併した広範囲胆管癌と診断した.胆汁中アミラーゼ値は2217.0 IU/lと高値を示し,胆管内膵液逆流現象が推測され胆道癌発生の一因となった可能性が示唆された.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.23.94