パッチクランプ法を用いた細胞薬理実験と心臓シミュレータを組み合わせた薬物スクリーニング手法
「1. はじめに」不整脈は発生部位によって上室性と心室性に大別され, さらに興奮頻度によって徐脈性と頻脈性に分類される. 心室性の頻脈性不整脈は, 軽微な症状から順に期外収縮(Premature Ventricular Contraction, PVC), 心室頻拍(Ventricular Tachycardia, VT), 心室細動(Ventricular Fibrillation, VF)の3種類に大まかに分類できる. 期外収縮とは, 何らかの要因により局所の心室筋から発生する興奮による収縮で, 健常者でも1日に少数回発生することは珍しくない. 心室頻拍は期外収縮が連続して起こる病態のこと...
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| Published in | 生物物理 Vol. 56; no. 6; pp. 319 - 323 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本生物物理学会
2016
日本生物物理学会 |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0582-4052 1347-4219 |
| DOI | 10.2142/biophys.56.319 |
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| Summary: | 「1. はじめに」不整脈は発生部位によって上室性と心室性に大別され, さらに興奮頻度によって徐脈性と頻脈性に分類される. 心室性の頻脈性不整脈は, 軽微な症状から順に期外収縮(Premature Ventricular Contraction, PVC), 心室頻拍(Ventricular Tachycardia, VT), 心室細動(Ventricular Fibrillation, VF)の3種類に大まかに分類できる. 期外収縮とは, 何らかの要因により局所の心室筋から発生する興奮による収縮で, 健常者でも1日に少数回発生することは珍しくない. 心室頻拍は期外収縮が連続して起こる病態のことであり, 持続した場合は心室細動に発展する可能性のある危険な状態である. 心室細動とは, 心室においてランダムな電気興奮の旋回が発生することにより心筋が無秩序な細動を起こし, 全身に血液を送り出すことが出来ない致死的状態である. |
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| ISSN: | 0582-4052 1347-4219 |
| DOI: | 10.2142/biophys.56.319 |