本邦における脳動脈瘤治療の現況-全国アンケート調査より
脳動脈瘤は脳神経外科診療において最も重要な疾患の一つであるが, 近年の脳ドッグ普及に伴い, ことに無症候性脳動脈瘤に対する関心が高まっている. 今回われわれは無症候性例を中心とした脳動脈瘤の本邦における治療の現況について全国アンケート調査を行ったので報告する. 対象および方法 アンケートは郵送により全国1102の脳神経外科施設に送付し, 445施設より回答が得られた(回収率40.4%). なお, 日本脳神経外科学会の分類に準じ, 大学病院大学病院を除くA項病院(以下A項病院)C項病院に分けて集計した. 質問事項は以下のとおりである. 1)急性期脳血管障害を取り扱う診療科 2)stroke ca...
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| Published in | 脳卒中の外科 Vol. 28; no. 1; pp. 1 - 5 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2000
日本脳卒中の外科学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
| DOI | 10.2335/scs1987.28.1_1 |
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| Summary: | 脳動脈瘤は脳神経外科診療において最も重要な疾患の一つであるが, 近年の脳ドッグ普及に伴い, ことに無症候性脳動脈瘤に対する関心が高まっている. 今回われわれは無症候性例を中心とした脳動脈瘤の本邦における治療の現況について全国アンケート調査を行ったので報告する. 対象および方法 アンケートは郵送により全国1102の脳神経外科施設に送付し, 445施設より回答が得られた(回収率40.4%). なお, 日本脳神経外科学会の分類に準じ, 大学病院大学病院を除くA項病院(以下A項病院)C項病院に分けて集計した. 質問事項は以下のとおりである. 1)急性期脳血管障害を取り扱う診療科 2)stroke care unit(SCU)の有無 3)血管内手術施行医 4)平成9年度の脳動脈瘤に対する直達手術件数 5)平成9年度の脳動脈瘤に対する血管内手術件数 6)脳動脈瘤の局在と治療方針 結果 回答が得られた施設の内訳は, 大学病院68施設, A項病院98施設, C項病院279施設の計445施設であった. 1. 急性期脳血管障害を取り扱う診療科 脳神経外科が急性期脳血管障害を扱う施設が61, 6%と過半数を占め, ついで脳神経外科と神経内科との共同で診療する施設が多かった(Fig. 1). |
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| ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
| DOI: | 10.2335/scs1987.28.1_1 |