in vivo Micro CT の画像から炎症性骨硬化反応と口腔インプラント周囲炎を考える
「はじめに」1972年, イギリスのHOUNSFIELDらによってエックス線Computed Tomography (以下エックス線CT) が開発され, 初めて鮮鋭に生体の横断像を観察することが可能となった. 以来, 脳血管障害・心疾患・悪性腫瘍などの診断は飛躍的な進歩がなされた. これらのシステムは特にエックス線吸収差の少ない, 脂肪・実質臓器や筋肉を鮮鋭に表示するようにシステム全体が最適化されていた. そのため, 骨や金属などの高いエックス線吸収率をもつ被写体や, 0.25mm以下の微細な構造を識別するには, 最適化されているとはいえなかった. 一方歯科では, 口内法エックス線撮影という非...
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Published in | Journal of Japanese Society of Oral Implantology Vol. 29; no. 3; pp. 159 - 166 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本口腔インプラント学会
2016
日本口腔インプラント学会 Japanese Society of Oral Implantology |
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ISSN | 0914-6695 2187-9117 |
DOI | 10.11237/jsoi.29.159 |
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Summary: | 「はじめに」1972年, イギリスのHOUNSFIELDらによってエックス線Computed Tomography (以下エックス線CT) が開発され, 初めて鮮鋭に生体の横断像を観察することが可能となった. 以来, 脳血管障害・心疾患・悪性腫瘍などの診断は飛躍的な進歩がなされた. これらのシステムは特にエックス線吸収差の少ない, 脂肪・実質臓器や筋肉を鮮鋭に表示するようにシステム全体が最適化されていた. そのため, 骨や金属などの高いエックス線吸収率をもつ被写体や, 0.25mm以下の微細な構造を識別するには, 最適化されているとはいえなかった. 一方歯科では, 口内法エックス線撮影という非常に特殊な撮影が標準的な検査法として普及している. この撮影方法は, 生体内にフィルムを直接挿入し, 被写体に密着して撮影することで, 非常に高い空間分解能をもち, 0.2mm程度の歯根膜腔隙や歯髄などの微細な構造を観察することが可能であった. |
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ISSN: | 0914-6695 2187-9117 |
DOI: | 10.11237/jsoi.29.159 |