意識の神経基盤と複雑性

意識は長らく哲学や心理学において扱われてきたが,近年漸く神経科学の正当な研究対象として扱われるようになってきた。そこでは意識を科学的に扱うための実験的アプローチや情報理論に基づく数理的研究が進展してきた背景がある。本稿では神経科学における意識研究がどのように意識の問題に取り組んできたかを概観する。さらに意識と脳の複雑性の連関を踏まえた上で,統合情報理論に基づき意識の神経基盤を探求した自身の研究を紹介する...

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Bibliographic Details
Published in生理心理学と精神生理学 Vol. 40; no. 1; pp. 93 - 113
Main Author 小野田, 慶一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生理心理学会 30.04.2022
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ISSN0289-2405
2185-551X
DOI10.5674/jjppp.2204si

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Summary:意識は長らく哲学や心理学において扱われてきたが,近年漸く神経科学の正当な研究対象として扱われるようになってきた。そこでは意識を科学的に扱うための実験的アプローチや情報理論に基づく数理的研究が進展してきた背景がある。本稿では神経科学における意識研究がどのように意識の問題に取り組んできたかを概観する。さらに意識と脳の複雑性の連関を踏まえた上で,統合情報理論に基づき意識の神経基盤を探求した自身の研究を紹介する
ISSN:0289-2405
2185-551X
DOI:10.5674/jjppp.2204si