“カンピロ-プレストン/225”と“シカイムノテストカンピロバクターII”を併用したカンピロバクター迅速検査法の有用性

「緒言」 カンピロバクタージェジュニ/コリ(以下, カンピロバクター)による食中毒は, 近年, わが国で発生している食中毒事例のなかで, 発生件数が最も多いものとなっている(厚生労働省ホームページ, 平成23年食中毒発生状況http://www.mhlw.go.jp). 家禽, 特にニワトリはカンピロバクターの主要な保有宿主となっており, 鶏肉はカンピロバクター食中毒の原因食品の一つである8). カンピロバクターの培養検査は, その過程の多くを微好気条件下で行うため, さまざまな検査器具が必要であり, 同定手技も煩雑である. また, 通常の培養法では同定までに約1週間程度を要するという問題点も...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 30; no. 2; pp. 132 - 135
Main Authors 村上, 光一, 大石, 明, 前田, 詠里子, 市原, 祥子, 濱崎, 光宏, 江藤, 良樹, 竹中, 重幸, 堀川, 和美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 2013
Subjects
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ISSN1340-8267
1882-5982
DOI10.5803/jsfm.30.132

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Summary:「緒言」 カンピロバクタージェジュニ/コリ(以下, カンピロバクター)による食中毒は, 近年, わが国で発生している食中毒事例のなかで, 発生件数が最も多いものとなっている(厚生労働省ホームページ, 平成23年食中毒発生状況http://www.mhlw.go.jp). 家禽, 特にニワトリはカンピロバクターの主要な保有宿主となっており, 鶏肉はカンピロバクター食中毒の原因食品の一つである8). カンピロバクターの培養検査は, その過程の多くを微好気条件下で行うため, さまざまな検査器具が必要であり, 同定手技も煩雑である. また, 通常の培養法では同定までに約1週間程度を要するという問題点もある. カンピロバクター検査法の迅速化・簡素化の研究はいくつか行われている. 一般的な迅速検査法としてPCR法やイムノクロマト法などが使われている, PCR法は, 検体処理や試薬調製などが煩雑であり労力を要する欠点があり, 簡便検査を指向する食肉を取扱う現場などでは導入が難しい6).
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.30.132