変形性膝関節症に施行したOWHTOの病期によるナビゲーションの有用性の検討

「はじめに」内側開大型高位脛骨骨切り術(open wedge high tibial osteotomy: OWHTO)は内側型変形性膝関節症(内側型膝OA)に対する外科的治療法として確立しており, 良好な中長期成績も報告されている. 良好な術後成績には正確な術後アライメントが必須であり, 綿密な術前計画と確実な手術手技が重要である. 矯正不足や過矯正は様々な合併症のリスクになり, 臨床成績の低下につながる. 近年, 術中にナビゲーションを併用し, アライメントを確認しながら手術を行うことで, 従来法よりも正確な手術が行えるようになってきている. しかし, ナビゲーションを用いたOWHTOでも...

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Published in日本関節病学会誌 Vol. 38; no. 2; pp. 115 - 120
Main Authors 稲葉, 裕, 三ツ木, 直人, 小林, 秀郎, 赤松, 泰, 瀧, 直也, 辻, 雅樹, 熊谷, 研
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本関節病学会 2019
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ISSN1883-2873
1884-9067
DOI10.11551/jsjd.38.115

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Summary:「はじめに」内側開大型高位脛骨骨切り術(open wedge high tibial osteotomy: OWHTO)は内側型変形性膝関節症(内側型膝OA)に対する外科的治療法として確立しており, 良好な中長期成績も報告されている. 良好な術後成績には正確な術後アライメントが必須であり, 綿密な術前計画と確実な手術手技が重要である. 矯正不足や過矯正は様々な合併症のリスクになり, 臨床成績の低下につながる. 近年, 術中にナビゲーションを併用し, アライメントを確認しながら手術を行うことで, 従来法よりも正確な手術が行えるようになってきている. しかし, ナビゲーションを用いたOWHTOでも, 術中にナビゲーションが示したアライメントと術後X線のアライメントに差が生じることが報告されている. そこで今回われわれは, 内側型膝OAの病期がナビゲーション使用下におけるOWHTO術後のアライメント不良に関連するのか, さらに内側型膝OAの病期と軟部組織緊張度および臨床成績との関連に関しても検討したので報告する.
ISSN:1883-2873
1884-9067
DOI:10.11551/jsjd.38.115