医療放射線リスク専門研究会の活動成果報告

「はじめに」医療において放射線が不可欠な存在であることに議論の余地はない. しかし, 医療放射線といえども他の放射線と同様にリスクがあり, 放射線防護を行う必要がある. 診断や治療に利用される放射線は便益がはっきりしているだけに, そのリスクを正当に評価することが難しく, あるときはリスクが無視され, あるときは逆に過大視されて不安を招く. では, 医療放射線のリスクをどのように理解し対峙するのが正当であるのか. 医療放射線リスク専門研究会を立ち上げるに当たって, 私たちが抱いた第一の問題意識である. 2004年2月10日に読売新聞が1面のニュースとして報道した英オックスフォード大学グループの...

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Published in保健物理 Vol. 46; no. 1; pp. 42 - 51
Main Author 日本保健物理学会医療放射線リスク専門研究会
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本保健物理学会 2011
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ISSN0367-6110
1884-7560
DOI10.5453/jhps.46.42

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Summary:「はじめに」医療において放射線が不可欠な存在であることに議論の余地はない. しかし, 医療放射線といえども他の放射線と同様にリスクがあり, 放射線防護を行う必要がある. 診断や治療に利用される放射線は便益がはっきりしているだけに, そのリスクを正当に評価することが難しく, あるときはリスクが無視され, あるときは逆に過大視されて不安を招く. では, 医療放射線のリスクをどのように理解し対峙するのが正当であるのか. 医療放射線リスク専門研究会を立ち上げるに当たって, 私たちが抱いた第一の問題意識である. 2004年2月10日に読売新聞が1面のニュースとして報道した英オックスフォード大学グループの論文「診断X 線による発がんのリスク : 英国および14 か国の評価」は, 日本の医療放射線利用に不安をもたらした.
ISSN:0367-6110
1884-7560
DOI:10.5453/jhps.46.42