看護女子大学生の月経周期とその変動要因
「I. 緒言」近年, 不妊検査・治療を受けるカップルが増加している. 国立社会保障・人口問題研究所の調査によると, 2010年の時点で, こうしたカップルは, 初婚同士の夫婦(20歳以上)の約6組に1組(16%)にのぼると報告され, 2002年からの8年間で約30%増加している. これは, カップルの生物学的な生殖能力である妊孕力が低下していることを示唆している. 妊孕力の低下に関わる要因としては, 生理学的要因(加齢), 病理学的要因(性感染症やがんなどの疾患), 生活習慣(喫煙, カフェイン摂取)のほか, 農薬などの化学物質曝露等が検討されてきた. 特に, 内分泌かく乱作用を持つ化学物質(...
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Published in | 日本衛生学雑誌 Vol. 70; no. 2; pp. 139 - 148 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本衛生学会
2015
日本衛生学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-5082 1882-6482 |
DOI | 10.1265/jjh.70.139 |
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Summary: | 「I. 緒言」近年, 不妊検査・治療を受けるカップルが増加している. 国立社会保障・人口問題研究所の調査によると, 2010年の時点で, こうしたカップルは, 初婚同士の夫婦(20歳以上)の約6組に1組(16%)にのぼると報告され, 2002年からの8年間で約30%増加している. これは, カップルの生物学的な生殖能力である妊孕力が低下していることを示唆している. 妊孕力の低下に関わる要因としては, 生理学的要因(加齢), 病理学的要因(性感染症やがんなどの疾患), 生活習慣(喫煙, カフェイン摂取)のほか, 農薬などの化学物質曝露等が検討されてきた. 特に, 内分泌かく乱作用を持つ化学物質(Endocrine Disrupting Chemicals, EDC)は, 各種ホルモンが複雑に関与する生殖プロセスに影響を及ぼし, ヒト生殖機能を乱す可能性がある. 妊娠には男性側・女性側双方の生殖能力が関与する. |
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ISSN: | 0021-5082 1882-6482 |
DOI: | 10.1265/jjh.70.139 |