社会・認知・精神的側面から捉えた生活機能に影響を及ぼす 心身機能および痛みの要因についての検討

高齢者の生活機能は,厚生労働省が作成した基本チェックリストを用いて評価することができる。本研究では,基本チェックリストの社会・認知・精神的側面から捉えた生活機能における影響要因について明らかにすることを目的とした。225名の地域在住女性高齢者を対象に基本チェックリストによる評価を実施し,生活機能低下群(103名)と生活機能維持群(122名)に分類した。2群比較の結果,生活機能低下群において痛みを有する者が多く,抱えている痛みの数も多いことが示唆された。さらに,ロジスティック回帰分析の結果,痛みの部位数が生活機能の影響要因として選択された。以上より,地域在住女性高齢者において,社会・認知・精神的...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inヘルスプロモーション理学療法研究 Vol. 11; no. 2; pp. 57 - 64
Main Authors 菊地, 雄貴, 村田, 伸, 安彦, 鉄平, 白岩加代子, 合田, 明生, 中野, 英樹, 堀江, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ヘルスプロモーション理学療法学会 31.07.2021
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2186-3741
2187-3305
DOI10.9759/hppt.11.57

Cover

More Information
Summary:高齢者の生活機能は,厚生労働省が作成した基本チェックリストを用いて評価することができる。本研究では,基本チェックリストの社会・認知・精神的側面から捉えた生活機能における影響要因について明らかにすることを目的とした。225名の地域在住女性高齢者を対象に基本チェックリストによる評価を実施し,生活機能低下群(103名)と生活機能維持群(122名)に分類した。2群比較の結果,生活機能低下群において痛みを有する者が多く,抱えている痛みの数も多いことが示唆された。さらに,ロジスティック回帰分析の結果,痛みの部位数が生活機能の影響要因として選択された。以上より,地域在住女性高齢者において,社会・認知・精神的側面から捉えた生活機能低下には,痛みの部位数が影響を及ぼす可能性が示された。
ISSN:2186-3741
2187-3305
DOI:10.9759/hppt.11.57