AIはどのようにして顔を認識するのか.形成外科・美容外科領域への応用の可能性

「はじめに」AIは「Artificial Intelligence (人工知能)」の略称で, 1950年頃から長い年月をかけて研究・開発されてきたプログラムである. 近年AIは飛躍的な進化をとげ, 様々なかたちで医療分野への応用がなされている. 本稿はAIの形成外科領域への応用の可能性として, AIが顔を検出するしくみをとりあげ, 概説する. また形成外科領域における研究の現況と, 臨床家としてどのようにAIと接するべきか私見を述べる. 「AIによる顔検出のしくみ」読者は, コロナ禍での自動計測の体温計を目にしたことがあるであろう. ディスプレイ上に写された人の姿の顔の部分が四角で囲まれ, 体...

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Published in日本医科大学医学会雑誌 Vol. 19; no. 4; pp. 354 - 358
Main Author 秋元, 正宇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 25.12.2023
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ISSN1349-8975
1880-2877
DOI10.1272/manms.19.354

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Summary:「はじめに」AIは「Artificial Intelligence (人工知能)」の略称で, 1950年頃から長い年月をかけて研究・開発されてきたプログラムである. 近年AIは飛躍的な進化をとげ, 様々なかたちで医療分野への応用がなされている. 本稿はAIの形成外科領域への応用の可能性として, AIが顔を検出するしくみをとりあげ, 概説する. また形成外科領域における研究の現況と, 臨床家としてどのようにAIと接するべきか私見を述べる. 「AIによる顔検出のしくみ」読者は, コロナ禍での自動計測の体温計を目にしたことがあるであろう. ディスプレイ上に写された人の姿の顔の部分が四角で囲まれ, 体温が表示される. あるいはスマートフォンのレンズを人に向けると顔の部分が四角に囲まれる. これらが顔検出と呼ばれる技術である. では, 機械はどうやって人の顔を検出しているのであろうか. 人には3つの点が集まった図形を見ると, 脳が人の顔と見るようにプログラムされているという.
ISSN:1349-8975
1880-2877
DOI:10.1272/manms.19.354