腸管出血性大腸菌O26, O103, O111, O121, O145およびO157の食品からの検出における選択増菌培地および酵素基質培地の検討

「要約」EHEC血清群O103, O121およびO145はO26, O111およびO157と同一の増菌培養法(mEC培地での42℃培養)によって十分に増殖することが確認された. また, 多種類の酵素基質培地について, 多数の菌株を供試してコロニーの形成および発色を検討した結果, 複数または単独の対象血清群を単色または複数色で鑑別・分離されることが示された. さらに, 新規に開発された血清群O103, O121およびO145に対する免疫磁気ビーズによって食品培養液中の菌を十分に濃縮する性能を示した. 以上のことから, 上記6血清群の食品からの分離にはmEC培地での増菌培養, 免疫磁気ビーズ濃縮法...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 32; no. 1; pp. 60 - 66
Main Authors 権平, 文夫, 工藤, 由起子, 磯部, 順子, 齊藤, 志保子, 古川, 一郎, 寺嶋, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 2015
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ISSN1340-8267
1882-5982
DOI10.5803/jsfm.32.60

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Summary:「要約」EHEC血清群O103, O121およびO145はO26, O111およびO157と同一の増菌培養法(mEC培地での42℃培養)によって十分に増殖することが確認された. また, 多種類の酵素基質培地について, 多数の菌株を供試してコロニーの形成および発色を検討した結果, 複数または単独の対象血清群を単色または複数色で鑑別・分離されることが示された. さらに, 新規に開発された血清群O103, O121およびO145に対する免疫磁気ビーズによって食品培養液中の菌を十分に濃縮する性能を示した. 以上のことから, 上記6血清群の食品からの分離にはmEC培地での増菌培養, 免疫磁気ビーズ濃縮法, 酵素基質培地での分離培養を効果的に組み合わせることで確立できることが示された.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.32.60