Oxaliplatinによる末梢神経障害を体験したがん患者の生活における困難とその対処

【目 的】 末梢神経障害を体験したがん患者の生活における困難とその対処を明らかにする. 【対象と研究方法】 対象 : 外来でFOLFOX療法を6回以上施行した大腸がん患者25名. 研究方法 : 半構成的面接を行い, 質的手法にて分析をした. 【結 果】 生活における困難は3サブカテゴリーから《しびれにより生じる日常生活への支障》, 4サブカテゴリーから《しびれにより生じる社会生活の制限》のカテゴリーが形成された. また対処は, 2サブカテゴリーから《しびれの予防・軽減の主体的対処》, 2サブカテゴリーから《しびれに応じた調整による対処》のカテゴリーが形成された. 【結 語】 末梢神経障害を体験...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 61; no. 2; pp. 145 - 152
Main Authors 石田, 順子, 瀬山, 留加, 神田, 清子, 武居, 明美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2011
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.61.145

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Summary:【目 的】 末梢神経障害を体験したがん患者の生活における困難とその対処を明らかにする. 【対象と研究方法】 対象 : 外来でFOLFOX療法を6回以上施行した大腸がん患者25名. 研究方法 : 半構成的面接を行い, 質的手法にて分析をした. 【結 果】 生活における困難は3サブカテゴリーから《しびれにより生じる日常生活への支障》, 4サブカテゴリーから《しびれにより生じる社会生活の制限》のカテゴリーが形成された. また対処は, 2サブカテゴリーから《しびれの予防・軽減の主体的対処》, 2サブカテゴリーから《しびれに応じた調整による対処》のカテゴリーが形成された. 【結 語】 末梢神経障害を体験したがん患者の生活における困難とその対処が明らかになった. 末梢神経障害の出現が社会生活における活動を著しく制限していることから, 正確な末梢神経障害の把握を行うとともに, 望む生活や価値観を把握し, QOLの低下を防ぐことが求められる.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.61.145