静注糖負荷による糖処理能力の定量的評価と入浴の影響
「I 緒言」糖尿病は体内の糖の分解と新生のバランスの障害, 特にインスリン分泌の絶対的, あるいは相対的欠乏とインスリン感受性の低下, またそれらに関与する種々の神経, 体液性反応の異常により惹起される1),2). その診断には食前, 食後血糖や日内変動, 経口糖負荷試験と共に, インスリン分泌機能(△IRI/△BS)やHOMA-IRの評価が, また長期的評価には糖化ヘモグロビンや糖化アルブミンの測定が行われる2)-4). 最もよく用いられる75gブドウ糖経口負荷試験(OGTT)は生理的ではあるが, ブドウ糖摂取後3時間に亘る血糖値の測定が必要である. 一方, 静注糖負荷試験(IVGTT)は,...
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| Published in | 日本温泉気候物理医学会雑誌 Vol. 73; no. 2; pp. 122 - 128 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
2010
日本温泉気候物理医学会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0029-0343 1884-3697 |
| DOI | 10.11390/onki.73.122 |
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| Summary: | 「I 緒言」糖尿病は体内の糖の分解と新生のバランスの障害, 特にインスリン分泌の絶対的, あるいは相対的欠乏とインスリン感受性の低下, またそれらに関与する種々の神経, 体液性反応の異常により惹起される1),2). その診断には食前, 食後血糖や日内変動, 経口糖負荷試験と共に, インスリン分泌機能(△IRI/△BS)やHOMA-IRの評価が, また長期的評価には糖化ヘモグロビンや糖化アルブミンの測定が行われる2)-4). 最もよく用いられる75gブドウ糖経口負荷試験(OGTT)は生理的ではあるが, ブドウ糖摂取後3時間に亘る血糖値の測定が必要である. 一方, 静注糖負荷試験(IVGTT)は, 糖の細胞への取り込みや糖の分解という糖処理機能の評価を, 糖吸収の影響を除いて比較的短時間で行うことができる. 1980年代のBergmanら5),6)の報告以来, 静注後の血糖値やIRIの推移から糖処理能力やインスリン感受性を評価する研究が多数行われてきた7)-10). |
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| ISSN: | 0029-0343 1884-3697 |
| DOI: | 10.11390/onki.73.122 |