機能性表示食品制度と課題
「1. 機能性食品制度発足の経緯」食品の機能, あるいは機能性食品 (Functional Food) と言う考え方は, 世界に先駆けてわが国で提案された. その背景は昭和59年 (1984) から, 平成6年にかけて実施された文部科学省の特定領域研究 (1次~3次) であり, これらの研究を経て, 食品の3つの機能という考え方が確立した. すなわち食品の第1次機能 (栄養機能), 第2次機能 (感覚機能), および第3次機能 (体調調節機能) という概念, あるいは定義である. 食品の栄養機能, 感覚機能については従来から知られていたが, 新しい考え方として食品の第3次機能, すなわち「食品...
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          | Published in | 脂質栄養学 Vol. 25; no. 1; pp. 43 - 52 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本脂質栄養学会
    
        2016
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 1343-4594 1883-2237  | 
| DOI | 10.4010/jln.25.43 | 
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| Summary: | 「1. 機能性食品制度発足の経緯」食品の機能, あるいは機能性食品 (Functional Food) と言う考え方は, 世界に先駆けてわが国で提案された. その背景は昭和59年 (1984) から, 平成6年にかけて実施された文部科学省の特定領域研究 (1次~3次) であり, これらの研究を経て, 食品の3つの機能という考え方が確立した. すなわち食品の第1次機能 (栄養機能), 第2次機能 (感覚機能), および第3次機能 (体調調節機能) という概念, あるいは定義である. 食品の栄養機能, 感覚機能については従来から知られていたが, 新しい考え方として食品の第3次機能, すなわち「食品の効果, 効能」という医薬に一歩踏み込んだ概念は, その特定研究を経て確立したものとされている. 当時, Natureに取り上げられ, 「Japan explores the boundary between food and medicine (日本は食品と医薬品の境界線を探究)」として国際的に紹介された. | 
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| ISSN: | 1343-4594 1883-2237  | 
| DOI: | 10.4010/jln.25.43 |