白質脳症を伴わないアミロイドβ関連血管炎の1例

症例は86歳女性.数日前からの頭痛と急性の意識障害を主訴に受診した.頭部MRI上は両側後頭葉優位に微小出血(cerebral microbleeds; CMBs)が多発し,白質病変はみられなかったが周囲髄軟膜や一部の微小出血部にガドリウニウム造影効果を伴っていた.経過からアミロイドβ関連血管炎と臨床診断し,ステロイド療法で良好な転帰を得た.治療中に症状が再増悪した際にもCMBsの造影効果の増悪がみられたが,白質病変は出現せず髄軟膜造影効果は全経過を通じ著変なかった....

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Published in臨床神経学 Vol. 59; no. 12; pp. 814 - 817
Main Authors 北村, 太郎, 三浦, 敏靖, 谷口, 葉子, 井上, 裕康, 山田, 健太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2019
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-001278

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Summary:症例は86歳女性.数日前からの頭痛と急性の意識障害を主訴に受診した.頭部MRI上は両側後頭葉優位に微小出血(cerebral microbleeds; CMBs)が多発し,白質病変はみられなかったが周囲髄軟膜や一部の微小出血部にガドリウニウム造影効果を伴っていた.経過からアミロイドβ関連血管炎と臨床診断し,ステロイド療法で良好な転帰を得た.治療中に症状が再増悪した際にもCMBsの造影効果の増悪がみられたが,白質病変は出現せず髄軟膜造影効果は全経過を通じ著変なかった.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-001278