肺腺癌を合併した3-hydroxy-3-methylglutaryl-coenzyme A reductase抗体陽性ミオパチーの81歳男性例
81歳男性.間質性肺炎の長期経過中に,頸部・体幹筋や四肢近位筋の筋力低下と高CK血症が出現した.筋病理で壊死性ミオパチーと診断し,3-hydroxy-3-methylglutaryl-coenzyme A reductase(HMGCR)抗体陽性であったことから,HMGCR抗体陽性ミオパチーと診断した.スタチン内服歴はなかった.肺腺癌を合併していることが明らかとなり,病理学的に肺腺癌組織にHMGCRが高発現していることを確認した.ステロイドと免疫グロブリン大量静注療法で筋力低下は軽快した.肺腺癌に対する腫瘍免疫でHMGCR抗体が産生され,HMGCR抗体陽性ミオパチーをきたしたと考えられた....
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| Published in | 臨床神経学 Vol. 61; no. 7; pp. 456 - 460 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本神経学会
2021
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0009-918X 1882-0654 |
| DOI | 10.5692/clinicalneurol.cn-001532 |
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| Summary: | 81歳男性.間質性肺炎の長期経過中に,頸部・体幹筋や四肢近位筋の筋力低下と高CK血症が出現した.筋病理で壊死性ミオパチーと診断し,3-hydroxy-3-methylglutaryl-coenzyme A reductase(HMGCR)抗体陽性であったことから,HMGCR抗体陽性ミオパチーと診断した.スタチン内服歴はなかった.肺腺癌を合併していることが明らかとなり,病理学的に肺腺癌組織にHMGCRが高発現していることを確認した.ステロイドと免疫グロブリン大量静注療法で筋力低下は軽快した.肺腺癌に対する腫瘍免疫でHMGCR抗体が産生され,HMGCR抗体陽性ミオパチーをきたしたと考えられた. |
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| ISSN: | 0009-918X 1882-0654 |
| DOI: | 10.5692/clinicalneurol.cn-001532 |