26.閉塞性肺炎を合併した肺MALTリンパ腫の1例(第118回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
【症例】61歳男性. 2006年4月検診の胸部CTで左上葉に径3cm大の異常影を認めた. 肺癌も考慮し6月手術目的に入院となった. 術前精査にて胸部CT上左舌区S4bの肥厚を認め, 末梢に25×15mm大のconsolidationを認め閉塞性肺炎と考えた. リンパ節腫大, 各腫瘍マーカーの上昇, 遠隔転移は認めず, 診断治療目的にVATSを施行した. 針生検による術中迅速診断で悪性所見はなく, 左舌区域切除+縦隔リンパ節サンプリングを施行した. 術後経過は良好で, 4日目に退院となった. 病理では左B4bを中心に気管支粘膜下から気管支軟骨を越え周囲結合織にいたるまで小型リンパ球が浸潤しており...
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| Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 7; p. 548 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2006
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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| ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI | 10.18907/jjsre.28.7_548_4 |
Cover
| Summary: | 【症例】61歳男性. 2006年4月検診の胸部CTで左上葉に径3cm大の異常影を認めた. 肺癌も考慮し6月手術目的に入院となった. 術前精査にて胸部CT上左舌区S4bの肥厚を認め, 末梢に25×15mm大のconsolidationを認め閉塞性肺炎と考えた. リンパ節腫大, 各腫瘍マーカーの上昇, 遠隔転移は認めず, 診断治療目的にVATSを施行した. 針生検による術中迅速診断で悪性所見はなく, 左舌区域切除+縦隔リンパ節サンプリングを施行した. 術後経過は良好で, 4日目に退院となった. 病理では左B4bを中心に気管支粘膜下から気管支軟骨を越え周囲結合織にいたるまで小型リンパ球が浸潤しており, MALTリンパ腫(marginal zone B cell lymphoma)と診断され, リンパ節転移を認めなかった. 【結語】閉塞性肺炎を合併した肺MALTリンパ腫の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する. |
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| ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI: | 10.18907/jjsre.28.7_548_4 |