12.局所麻酔下胸腔鏡により確定診断が得られた胃癌胸膜転移の1例(第107回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は65歳, 男性. 主訴は発熱, 右側背部痛. レントゲン上, 右胸水指摘され胸部CTでは肺内に異常所見は認めず, 2回の胸水穿刺細胞診施行するも悪性所見は認めなかった. 細径胸腔ビデオスコープ(LTF240)を用いて局所麻酔下胸腔鏡を施行したところ, 壁側胸膜のびまん性肥厚を認め, 同部の生検から腺癌が確認され, 消化器系悪性腫瘍の転移が示唆された. 上部消化管内視鏡では胃底部に軽度な発赤を認め, 同部の生検により胸膜生検と同様の悪性細胞を認めたため, 胃癌, 胸膜転移と診断した. 他の全身検索等の異常は認めなかった. 局所麻酔下胸腔鏡で, 肉眼所見に乏しい壁側胸膜の生検により診断しえた...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 26; no. 2; p. 186 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2004
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.26.2_186_1 |
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Summary: | 症例は65歳, 男性. 主訴は発熱, 右側背部痛. レントゲン上, 右胸水指摘され胸部CTでは肺内に異常所見は認めず, 2回の胸水穿刺細胞診施行するも悪性所見は認めなかった. 細径胸腔ビデオスコープ(LTF240)を用いて局所麻酔下胸腔鏡を施行したところ, 壁側胸膜のびまん性肥厚を認め, 同部の生検から腺癌が確認され, 消化器系悪性腫瘍の転移が示唆された. 上部消化管内視鏡では胃底部に軽度な発赤を認め, 同部の生検により胸膜生検と同様の悪性細胞を認めたため, 胃癌, 胸膜転移と診断した. 他の全身検索等の異常は認めなかった. 局所麻酔下胸腔鏡で, 肉眼所見に乏しい壁側胸膜の生検により診断しえた転移性胸膜炎の1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.26.2_186_1 |