3.EGFR遺伝子変異が陰性でゲフィチニブ投与によりCRを3年間維持している細気管支肺胞上皮癌の1例(第117回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会,支部会(記録))
34歳男性. 2001年10月, 健診で胸部異常陰影を指摘され, 12月に近医受診. 胸部CT上, 右S6に径3cmの腫瘤影を認め, TBLBで細気管支肺胞上皮癌(BAC)と診断された. T2N2M0, stageIIIAであったが, 手術による根治は不可能との判断で2002年2月26日よりCDDP+PTXによる化学療法6クールと胸部に対する放射線療法を計60Gy施行した. しかし, SDであり効果不十分と考えられ, 2002年9月よりゲフィチニブ内服を開始したところ著効し, 2003年3月にCRとなり, 2006年5月の時点で約3年間CRを維持し, 日常生活および仕事を継続している. 本症例...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 6; p. 453 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2006
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.28.6_453_3 |
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Summary: | 34歳男性. 2001年10月, 健診で胸部異常陰影を指摘され, 12月に近医受診. 胸部CT上, 右S6に径3cmの腫瘤影を認め, TBLBで細気管支肺胞上皮癌(BAC)と診断された. T2N2M0, stageIIIAであったが, 手術による根治は不可能との判断で2002年2月26日よりCDDP+PTXによる化学療法6クールと胸部に対する放射線療法を計60Gy施行した. しかし, SDであり効果不十分と考えられ, 2002年9月よりゲフィチニブ内服を開始したところ著効し, 2003年3月にCRとなり, 2006年5月の時点で約3年間CRを維持し, 日常生活および仕事を継続している. 本症例においてTBLB検体のEGFR遺伝子変異を高感度PCR法で検索したところEGFR遺伝子変異を認めなかった. 貴重な症例と考え, 考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.28.6_453_3 |